持続可能な開発目標(SDGs)と(ESG)の違いについて
持続可能な開発目標(SDGs)は2015年9月に国連の「持続可能な開発サミット」で採択された2030年までの国際目標です。
(SDGs)では、17の持続可能な開発目標を達成することにより「誰一人取り残さない」社会の実現に向けて、途上国のみならず先進国も実施に取り組むものになっています。
一方、Environment(環境)・Society(社会的責任)・Governance(企業統治)に配慮した企業活動に注目する(ESG)という言葉もあります。これも(SDGs)と同様に国連から生まれた言葉です。
様々な記事や資料を調べてみたところ・・・両者ともに「短期の利益ではなく長期目線での利益追求を念頭に置き、社会問題という脅威を機会として捉える」と出ておりました。
つまり、結果として企業として生き残る可能性が高まるため、投資家としても支援先を検討する基準となり得ます。
ではなぜ似ているような2つの言葉があるのでしょうか。
「企業」「投資家」「消費者」立場は異なります。
言うなれば(SDGs)は「目標」であり、(ESG)はその目標を達成するために企業が取り組む「手段」です。
日本経済団体連合会(経団連)は2017年11月に企業行動憲章を改訂して(ESG)に配慮した経営を推進することを明記しました。
また、従来の財務情報だけでなく(ESG)要素も考慮した投資のことを(ESG)投資と言います。
(SDGs)が世界全ての国の国際「目標」だとすると、
(ESG)は企業の「理念」や「概念」。
取り組む主体は「企業」と「投資家」。
ある意味、両社の共通言語のようなものと言えます。
(ESG)に取り組むことが(SDGs)の達成に繋がります。
(SDGs)の推進に伴い、世界中の投資家が (ESG)投資に賛同するようになり、日本でも2017年には世界最大レベルの機関投資家と呼ばれるGPIF(年金積立管理運用独立行政法人)が(ESG)投資を実施しております。
https://www.gpif.go.jp/investment/esg/
皆さんもぜひ、基準=モノサシの一つとして投資候補先の経営理念を確認してみて下さい。